機関誌「新国策」バックナンバー

2020年バックナンバー


2020/12 令和2年12月号

時潮
バイデン次期政権で朝鮮半島情勢はどうなるか  武貞秀士

日本経済の現状と展望  亀田制作
―新型コロナウイルス感染症の影響をどうみるか

コロナ禍は輸出の減少、インバウンド需要の蒸発、個人消費の減少等をもたらしたが、迅速かつ大胆な政府・日銀の支援策によって国内需要への下押し圧力はある程度抑えられている。ただし、サービスセクターは大打撃を受けており、高齢者の消費動向、国民の感染に対する警戒感がどうなるかが消費回復のカギだ。

菅新内閣成立と当面の政局  老川祥一
菅政権が掲げる国民生活に直結した具体的政策は、実現すれば評価されやすい反面、実現できなければマイナスの評価になる危険性を孕む。五〇%を超える高い政権支持率が今後低下していくようだと、菅総理は各派閥の支持を一気に失うこともあり得るだろう。解散のタイミングはオリンピック直後ではないか。

二〇二〇年 『新国策』総目次


2020/11 令和2年11月号

時潮
憲法改正 ―安倍内閣がやり残し、管内閣が引き継ぐべき最大の課題  眞野輝彦

時局と国家を想う  山谷えり子
米中の覇権争いが激しくなっている中、わが国は今後とも自由貿易維持のために責任を果たし、国際社会におけるリーダーシップを維持すべきだ。そして中国の覇権主義には厳しい姿勢で臨む必要がある。一方、教育においては、オンライン教育の強化が急務だ。それにはカリキュラム開発強化も同時に進める必要がある。

最近の朝鮮半島情勢と当面の文在寅政権の対日戦略  武藤正敏
文在寅政権は三権を掌握し、政策の失敗やスキャンダルをもみ消している。レッドチーム(中国・北朝鮮・ロシア)入りを目指し、歴史を都合よく改竄する文政権が続く限り、日韓関係は好転しないだろう。一方、北朝鮮は経済制裁、新型コロナ、洪水の三重苦に苦しんでいるが、金正恩委員長には非核化の意志はない。


2020/10 令和2年10月号

時潮
中国の「永久不覇(覇を唱えない)」に思う  津上俊哉

米中激突と国際情勢の展望  古森義久
不公正な貿易慣行問題から始まったトランプ政権の対中批判は、中国国内の人権弾圧や近隣諸国に対する軍事的膨張姿勢にまで及び、コロナウイルスによって新たな段階に達した。感染拡大は中国の責任だという国際社会からの批判の高まりに対して、中国は強気の姿勢を崩さず、非常に緊迫した状況になりつつある。

ベストアンコールシリーズⅥ
私の”賃金倍増論”――私はウソを申しません?!  池田勇人

アジア共通通貨構想
―「私でない私」を実践した李登輝総統を偲ぶ―  栁平  彬


2020/9 令和2年9月号

時潮
韓国社会の変化、北朝鮮の誤認  武貞秀士

香港危機と激化する米中関係  石  平
香港国家安全法案施行によって、一国二制度は崩壊、香港市民の自由が奪われるだけではなく、国際金融センター、自由貿易港としての機能が失われる。米国のみならず世界中を敵に回す習近平外交は常軌を逸しており、現在中国共産党の中で、このまま習近平政権が続けば共産党は終わりだという絶望感が広がっている。

コロナ禍・香港問題と中国共産党(下)  小島麗逸

二十一世紀への挑戦 ―日本外交の課題―  新井弘一


2020/8 令和2年8月号

時潮
「在日米軍撤退」でようやく覚醒  田久保忠衛

視界不良が続く国際情勢と日本  広瀬英治
民主的プロセスを欠く強権的指導者の台頭に象徴される「民主主義の危機」が、コロナによってさらに鮮明になってきた。同時に世界中で広がる所得格差の是正が重要な課題となっている。いまアメリカだけではなく、ロシアや中国でも「指導者の不安定性」が強まっており、国際情勢は依然として視界不良が続いている。

コロナ禍・香港問題と中国共産党(上)  小島麗逸

◆新型コロナ(下)
「第2波」に立ち向かう  坂上  博

暑中名刺広告


2020/7 令和2年7月号

時潮
「人づくりの基本は何か」―不可能を可能にする「啓育」―  栁平  彬

◆新型コロナ(上)
特効薬とワクチンへの期待  坂上  博

ベストアンコールシリーズⅤ
歴史の中の人物群像―近代日本を担った政治家と将帥―
江藤  淳・矢次一夫

プーチンの虚像と実像  新井弘一

書評 栁平  彬著『基本・人づくり  AIAのすすめ』  評者・工藤秀幸


2020/6 令和2年6月号

時潮
コロナウイルス騒動と東アジア  武貞秀士

プーチンのロシア  齋藤  勉
ロシアの憲法改正案が下院で可決され、プーチン大統領は終身大統領に道を開く改憲を強行しつつある。改憲案に含まれる、国際法よりも憲法が優越するという規定は、中国のように国際法に基づいた判断を退ける布石だ。日本は、中ロに対して国家として毅然とした態度を示さなければ、さらに侮られることになる。

日本の未来を創る「啓育立国」  下村博文
今、「改憲か護憲か」という二分論的な対立ではなくて、日本をどのような国にしていくのかという前向きな憲法議論が求められている。一方、従来の「教育」的思考法から、「啓育」的思考法へ転換し、学校や企業、日本社会全体の構造を変え、やりがい、幸福感を感じるような社会を目指すべきではないか。


2020/5 令和2年5月号

時潮
コロナ禍で「Gゼロ」を迎える世界  津上俊哉

香港情勢と当面の中国政府の対応  加茂具樹
香港で逃亡犯条例をめぐる抗議活動が激化した根本的な理由は、現行の資本主義制度と生活方式が維持されないのではないかという不安感だ。一方、中国が想定する最悪のシナリオは香港独立だ。反北京・独立勢力拡大阻止が、中国における香港対策の最大の課題だろう。

感染症対策と混迷する東アジア  佐藤正久
我が国の新型コロナウイルス対策は、危機意識が低かったため対応が後手後手に回った。マスクや人工呼吸器の国内生産基盤がないことも大きな反省点である。今後は省庁横断的な日本版CDCの設立が求められる。一方、コロナ対策で経済的に厳しい状況に陥っている北朝鮮は、韓国との関係強化を推進していくだろう。


2020/4 令和2年4月号

時潮
新型コロナウイルスが加速させた株価下落  眞野輝彦

二○二○年の日本経済を展望する  深尾光洋
―環境問題の日本経済への影響

温暖化対策は待ったなしの状況だ。EU以外の各国はその対応が遅れており、問題が深刻化してからドラスティックな対応を迫られることになりかねない。その場合、炭素税導入等によって、石炭・石油関連産業、金属精錬、航空産業などのエネルギー多消費産業に対して急激なブレーキが踏まれるリスクがある。

「韓国反日・台湾親日」由来は何か  渡辺利夫
国としての文化、歴史、伝統がなく、政治も社会統合も不在だった台湾。「我こそ真の中華だ」という意識が根付いた専制的王朝国家「李朝」が五百年以上続き、日本を蛮夷と見なしていた朝鮮半島。この両者の歴史の違いが、現在の台湾と韓国の対日観を対照的なものにしている。


2020/3 令和2年3月号

時潮
「PISA」ショックから考える  老川祥一

水産行政の現状を語る  保科正樹
日本の漁業生産量は、ピーク時の三分の一にまで減少した。就業者数も三十年後には半数以下になることが予想されており、人材の育成・確保が急務だ。水産庁では、水産資源管理と成長産業化の両立を図ると共に、漁業者の所得向上と年齢バランスの取れた漁業就業構造の確立を目指した改革に取り組んでいる。

激動する東アジア情勢と日本  石破  茂
今後の安全保障の在り方を考えると、日米同盟の”深化”が絶対的に必要だ。そのためには、「国家とは何か」「自衛隊とは何か」を突き詰めて議論しなければならない。韓国・北朝鮮に対しては、誇り高い朝鮮民族が味わってきた「併合」そして「与えられた独立」という屈辱の歴史を理解した上で臨むべきだ。


2020/2 令和2年2月号

時潮
米中摩擦の究極の問題は何か  岸  宣仁

平壌から見た米韓関係と東アジア情勢  武貞秀士
強気の姿勢を維持する北朝鮮は、時間の経過は自らに有利だと考え、トランプ大統領と合意をまとめれば、放っておいても米韓、日韓は対立し続けると見ている。「国家戦略」を優先する中国・ロシア・韓国・北朝鮮へ対応する北方政策の構築と、統一コリア誕生を想定した「国家戦略」が今我が国に求められている。

税制改革の回顧と展望  藤井健志
平成九年末以降の我が国の税制改革は経済再生と財政収支健全化の両立を図るものであった。今後は、格差是正に意を払いつつ、力強い成長の実現と財政再建の両立を目指すとともに、人口減少・少子高齢化、働き方やライフコースの多様化、経済のデジタル化といった構造変化に対応した税制改革を行う必要がある。


2020/1 令和2年1月号

時潮
随想  新井弘一

最近の日本経済と消費増税後の景気を展望する  神山一成
米中貿易摩擦による不確実性が高まる中、製造業が伸び悩んでいるが、外国人観光客増加により、観光、宿泊、その他の飲食サービスなどの産業が新たな成長エンジンとなっている。一方、今回の消費税増税に際しての駆け込み需要は小規模であった。恐らく反動減も小規模にとどまるだろう。

二〇一九年  国際情勢日誌
新年名刺広告


Address

公益財団法人 国策研究会
〒103-0027 東京都中央区日本橋1-17-4 永田ビル5階
TEL.03-6262-5771
FAX.03-6262-5772
E-mail: shin-kokusaku@kokusaku.or.jp